牧師便り

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聖書が語る健康メッセージ 医学博士・米国公衆衛生学博士 水上 治
命の神秘 - 遺伝子

たった1個の単細胞ですら、その構造は極めて複雑です。細胞には1個の核があります。ここに遺伝子が存在します。核の中にある遺伝子を見てみましょう。

Biblehealth006遺伝子の中には46個の染色体、対をなす22個の常染色体と、男女を決める2種類の性染色体があり、23個で1セット。これを1ゲノムといい、1つの細胞中に2セット持っています。子供は父親と母親から1セットずつを受け継ぎます。

1ゲノムのDNAをすべてつなぎ合わせると、約1.8メートル、人間の細胞の1個の核の中にあるゲノムの重さは、わずか1グラムの2千億分の1、その幅は1ミリメートルの50万分の1です。例えば、針金を1ミリメートルの1/100の細さにすると、フッと息を吹きかけただけでも切れてしまいますが、それでもDNAの5千倍の太さになります(村上和夫による)。超小さい遺伝子ですが、1つのゲノムの持つ情報量は、約30億の塩基対、すなわちアデニン、グアニン、シトシン、チミンの組み合わせからなり、これは1ページに千字ある千ページの本で約三千冊分に達します。3つの塩基が1個のアミノ酸を作り、20億のアミノ酸が1個のタンパク質を作ります。1個の遺伝子は2万ものタンパク質を生み出し、複雑きわまりない生命現象を司っています。

30億の情報が書き込まれたDNAのテープが、人体全細胞では約60兆存在し、その60兆のDNAは、皆同じ遺伝子情報を持っています。

世界中の学者を巻き込んだヒトゲノム計画が2002年に終了し、人の遺伝子の全解読がなされました。人間には2万2千個の遺伝子があることが判明しました。その働きは日々解明されつつあります。しかし解読する人より、創造する人が偉大です。生命を作ったのは、超高度の知性の持ち主と考えるべきです。

生命現象を司る精妙きわまりない遺伝子が、本当に偶然に出来たのでしようか。むしろ、極めて知的な存在が遺伝子を創ったと考える方が自然です。


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