牧師便り

改 革  :  池増 牧師

近年にない盛り上がりを見せた先の総選挙は私たちの予想をはるかに超える自民党の圧勝で終わりました。参議院で郵政民営化を否決された小泉首相は、政権転落の危険を顧みずに解散に踏み切ったばかりでなく、反対派には容赦なく刺客候補者まで立てるという郵政改革実現へのすさまじい執念を見せました。その捨て身振りが、「郵政」だけが改革ではないと叫ぶ他党を一蹴する結果をもたらしました。

これだけの信任を得た小泉自民党は国民の期待を裏切らないよう責任を持って、郵政改革を入り口にして様々な改革に取り組んでいただきたいものです。

年金改革、政治改革、財政構造改革、経営改革などと叫ばれますが、改革は国や企業など組織だけのものではありません。改革は私たち自身の生き方にも求められてはいないでしょうか。自分の経済生活には無駄はないか?本当に必要なものにお金や時間は使われているだろうか? 自分と家族の必要や楽しみのためだけでなく、他の人の必要に対してはどうだろう? 私の人生における優先順位はこのままでよいのだろうか? 私は自分に与えられた使命を果たすために健康に留意しているだろうか? ある人は不節制な食生活を見直し、適度な運動をするなど、ライフスタイルの改革に迫られているかもしれません。

だいぶ前になりますが、「シルクロード」や「仏教伝来」などの作品で世界に知られる日本画家の平山郁夫さん(75歳)があるテレビ番組の中で次のように言っておられたことを聞いて本当に感動いたしました。

「良い絵を描くためには節制が必要です。お腹一杯食べていては、絵は描けません。体重を増やしてはだめなんです。お酒も止めました。画家の生命は作品を残すことです。お酒を飲んで酔っ払って時間を無駄にすることはもったいないことです。絵を描くことはボクシングをしているのと同じなんです。」

本当にすごいと思いませんか。私たちも自分の目標を定めて、改革にチャレンジしてみませんか。

 

すべて競技をする者は、何ごとにも節制をする。
彼らは朽ちる冠を得るためにそうするが、
わたしたちは朽ちない冠を得るためにそうするのである。

新約聖書・コリント人への第一の手紙9章25節(口語訳)