初めに、神は天地を創造された。
「初め」という言葉は「時間」の始まりを意味しています。「時間」は神様が定めて下さいました。
子どもの「体感時間」と大人の「体感時間」には大きな差があることをご存じでしょうか。
19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネーが考案し、甥の心理学者であるピエール・ジャネーが著述した「ジャネーの法則」によると、「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する」と言うのです。
1歳の赤ちゃんにとって1年を人生の全ての長さとすると、40歳の人にとっては人生の40分の1の長さに感じているということになり、例えば、10歳の子どもを基本に考えると、40歳くらい(両親の平均年齢)で4倍、60歳だと6倍のスピード感で時間が進んでいると言えるわけです。
逆の感覚で言うと10歳の子どもは40歳の人の4倍の時間を1年で過ごすようなものです(4倍の長さを感じている)。
何が言いたいかというと、例えばコロナ禍において1年間の自粛を余儀なくされるとすると10歳の子どもにとっては40歳の大人の4年分、50歳の5年分、60歳の6年分…に相当すると言うことです。もちろん年齢が下がるほど体感時間は長く感じている事になりますね。
昨年末の国立成育医療センターの調査によると、小学4~6年生の15%、中学生の24%、高校生の30%に「中程度以上のうつ症状」があったことがわかったそうです。
体感時間からすると大人の1年分のストレスが子どもたちにとってどれだけ深刻な事態であるかを知ることができます。
家庭で色々な「おうち時間」の工夫があったとしてもこのような結果が出ると言うことは真剣に今の状況を判断することが重要だと思います。
身近な事柄についても、例えば「ちょっと待っててね」と30歳のお母さんが5歳のお子さんに10分間待たせるとすると、子どもにとっては6倍の「体感時間」、つまり1時間の感覚です。待ち合わせをして1時間待たされる事を考えるといかがでしょう?
もちろん個人差もありますし、環境や状況もあると思います。しかし子どもの時間は大人に比べると大変貴重である事をおわかりになっていただけると思います。与えられた「時間」を大切にしたいです。