牧師便り

どんな人でも  :  山口 豊 牧師

7月の中旬から暑い日が続いていましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私の住む家は、夏は暑いよ、とお伺いしていたのですが、本当に暑いです。日当たりが良いのは大歓迎なのですが、壁が熱されて部屋が暑くなるようです。夜涼しくなってから、家に帰ってきて、玄関を開けた途端モワッとした熱気が部屋から出てきます。あまりの署さにすこし驚いておりますが、なんとか夏を乗り切りたいと思います。

暑い暑いとばかり言っておられませんが、聖書の中には、暑いことを神様に文句を言った人の話が出てきます。預言者の∃ナです。

預言者というのは、神様の言葉を人々に伝える役目を果たす人でした。ニネベは、神様の前に悪い事を行っていたので、神様が滅ぼそうとされました。ヨナはそのことを伝えに行きなさいと言われました。しかし、ニネベはヨナにとって外国で、預言者の話を聞いてくれるわけがないと思い行きたくありませんでした。ヨナは、ニネベと反対の方へ逃げます。船にのって逃げていると大嵐になりました。当時のしきたりで海に生贄をささげて逃げるために、くじびきで生贄を決めました。ヨナは自分に当たることをわかっていました。自分が神様から逃げていたからです。ヨナは海に投げ込まれました。すると大きな魚に飲み込まれ命を救われます。ヨナは自分が逃げていたことを後悔し、ニネベに神様の言葉を伝えに行きました。ヨナが罪から離れなければこのニネベは滅ぼされますと伝えると、悪かったニネベの人たちは悔い改め、罪から離れました。神様はニネベを滅ぼすことをやめました。

ヨナは、それが気に入りませんでした。自分は神様からの言葉を伝えたのに、そのことが実現しなかったからです。ニネベを見下ろす所に小屋を建ててそこで過ごしていたヨナは、木陰で涼んでいました。すると、神様は夜のうちにこの木を枯れさせてしまいました。次の日、木陰がなくなったので、暑くてたまりません。ヨナは神様にこんなに暑いなら殺してくださいと文句を言ったのです。神様はそんなヨナに、木陰がなくなって文句を言っている。あなたは木が一本なくなって惜しんでいるのに、私はニネベに住む12万人の人を惜しんでいるんですよ。と言いました。神様はそのように、どんな人も救いたいを思っています。滅ぼしたいのではなく、救いたいのです。