牧師便り

希望は失望に終わらない1  :  久保 司 牧師
 

なぜなら、わたしは弱いときにこそ強いからです。

新約聖書・コリントの信徒への手紙二12章10節(新共同訳)

日本勢によるメグルラッシュに沸いたリオデジャネイロオリンピック。オリンピック選手の強靭な肉体と精神による闘いは、多くの感動を世界中に届けました。その16日間にわたる熱戦が繰り広げられている間、多くの日本人は寝不足の日々を過ごしたのではないでしょうか。このオリンピックに引き続き、9月7日から18日までの11日間、リオではパラリンピックが開催されます。私たちはここで更に大きな感動を経験するでしょう。ハンディキャップを持ったパラリンピアンたちが、精神と肉体の限界を超えて競技に臨む姿は感動以上の奇跡的な驚きを与えます。

パラリンピックの起こりは、第二次世界大戦後、英国首相のチャーチルが脊髄を負傷した兵士のために始めたリハビリプログラムだと言われています。その指導に当たったルートヴィヒ・グットマン博士の「失われたものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」という言葉が、戦争で傷ついた人々の心と身体を支えるだけでなく、世界中のパラリンピアンの心に火を点けました。

パラリンピック出場の陸上選手、100m11.83秒は、片下膝義足(腿下を残して義足)によって出された佐藤圭太選手のタイムです。更に100m12.61秒は、片大腿義足(太腿からの義足)の山本篤選手のタイムです。女子では高桑早生選手(片下膝義足)が13.49秒のタイムを出しています。成人男性が14~15秒台、女性が15~16秒台を平均としている事から見ますと、驚異的な記録だと思いませんか!パラリンピック出場のその他の競技に参加するハンディキャップを持つ選手たち、彼らはまさにスーパーマン。その人生にはきっと様々なドラマがあると思います。

しかし、スーパーマンは彼ら限られたアスリートだけではありません。実はハンディキャップの現実を受け入れ、自立し、更に多くの人々に夢と希望を与えている人々が私たちのまわりにおられます。

今回より数回にわたって、神様から希望を与えていただいた「スーパーマン」たちを紹介させていただきます。

1968年スウェーデンのハーボ村に、両腕と左足に原因不明の障害を持って生まれた女の子がいました。3歳になって水泳教室に通い、5歳の時から教会の聖歌隊に参加しました。18歳、19歳の両年、世界障がい者水泳大会で金メダルを獲得。同時期ゴスペルシンガーとして活動を開始します。20歳の時、ソウルパラリンピック水泳で入賞。23歳でストックホルム音楽大学を卒業。全世界でゴスペルシンガーとして愛と希望を歌い続けるレーナ・マリア・ヨハンソンさんです。

彼女の著書「MyLife」に「好きなこと、やりたいこと、体験したいことがたくさんあります。そのどれもが可能性に満ちているように思えて。」「私が生きるのに必要な力や喜びは、すべて神様が与えて下さることがわかったので、

 

私には乏しいことがない

旧約聖書・詩篇23篇1節(口語訳)

のです」と記しています。

水泳も(一番得意なのはパタフライ)、バレーボールも頭を使って)、料理も、食事も、買い物も、編み物も、メイクも、運転も(コンサート・ツアーのための年間走行距離4万キロ)、パソコンも(ゲームが好き)、カメラも(口でシャッターを押す)、絵も、そして歌も、そのすべてを、彼女は自分の力で、実に楽しそうにやっています。

 

希望は失望に終わることはない。

新約聖書・ローマの信徒への手紙5章5節(口語訳)

と、聖書ははっきりと約束しています。